▼[特集]
環境教育が技術・家庭科を活かす
特集を読むにあたって……真下弘征
生態学からみた技術・家庭科の構築を……沼口博
小麦の栽培・調理から「ねがい」の歌へ……赤木俊雄
食べ物を育てる学習の親業的・環境教育的意義……土屋英男
栽培活動における環境教育的性質と意義……杉本史生
森林・林業教育の環境学習としての意義……井上真理子
食農環境体験学習の実際……諸岡直
【実践記録】稲づくりで変わる子ども……藤木勝
これまでの技術・家庭科(とくに技術分野)は、大量生産・大量消費を支える学習内容ではなかったか。地球規模での環境問題が話題になり、産業社会のあり方が問われている現代において、技術・家庭科が、環境の保全・環境との共生への技術学習に転換することを提起する。
技術・家庭科は、環境問題を理解する知識を身につけるだけでなく、栽培学習を通してエコロジカルなライフスタイルの原型を発見したり、木の育て方・加工のしかたを学ぶことで、森林を守る技能の一端を身につけたりする点に特徴がある。また、飼育・栽培という行為を通して、いわゆる道徳教育とは違った角度から、「いのち」を学ぶ「心の教育」を実践できる。「環境」をキーワードにして、総合教科として技術・家庭科が活性化することを主張。
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