▼[特集]
改訂学習指導要領と技術・家庭科
中教審「審議のまとめ」をどう読むか……池上正道
学習指導要領と今後のものづくり……堀江弘治
子どもの将来を見据えた教科教育を……金井裕弥
ものづくり学習の創造……金丸孝幸
技術科の授業の現状とこれから……野草達也
伝えたいものづくりの楽しさ……吉留宏実
これからの技術科教育に期待すること……伊藤渉
中教審「審議のまとめ」と授業内容……金子政彦
【特別報告】「箸と箸箱」製作の魅力……小川恵
【論文】フレネ学校における教育実践……坂本明美
中央教育審議会の「審議のまとめ」が出た。「学力向上」の流れのなかで、国語、数学などの主要教科の授業時間はふえるが、技術・家庭科をはじめとする実技教科の授業時間は、短いまま据え置かれる。また、定着しつつあった技術・家庭科の選択の時間はなくなり、技術・家庭科的な実践の多かった総合的な学習の時間も削減された。その一方では、小学校での農村宿泊体験、中学校での職場体験などの体験活動が提起されている。そうであるならば、技術・家庭科の「ものづくり体験」が軽視されてよいはずはない。
こうした技術・家庭科軽視のなかでも、「ものづくり」は子どもにとって依然として重要であることを主張する。しかし、短い授業時間を嘆くだけでなく、これは譲れないという内容を精選して、子どもたちに「ものづくり」のインパクトを与えよう、という視点から、導入を工夫したペン立てづくり、ベンチの共同製作、一枚板からの椅子づくり、風船の力で動くロボットの製作などの教材のアイデアを集めた。付録として、「審議のまとめ」の抜粋がついている。
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