▼[特集]
衣食住の技術・文化史を探る
衣食住から見える古代と現代の比較……大川時夫
綿の文化史……日下部信幸
明かりから見た電気事業の歴史……福田務
鋏を見直そう……小林公
納豆大量生産製造法……浦川朋司
スチームエンジンを作る……亀山俊平
計量計測の原点を訪ねる……松本栄寿
【実践記録】工場見学をWebページ制作に生かす……林田卓也
【実践記録】落ちこぼれをださない授業の創造……近藤泰直
「ものづくり」を学ぶとは、ものづくりのやり方・仕方を身につけるだけではない。その「ものづくり」の背後に、どのような暮らしの歴史があり、どのような人の物語があるのかを学ぶことでもある。かつての技術・文化史を学ぶことは、新しい段階の技術のあり方を考える資料を得ることになるからだ。
たとえば、近代社会を支える電気事業、計量計測法、蒸気機関の歴史を知ったり、歴史を辿る製作をしたりすることで、一つの技術がどのような葛藤と苦闘のなかで獲得されたかを実感することになる。それは、現代に生きる生身の人間として、新しい技術を創造しようとするときの支えとなるだろう(福田・亀山・松本記事)。また、衣料や食べ物がどのようにつくられてきたかを知ることは、環境問題や食料危機が叫ばれる時代に、自然と人間との関係を考えるための基本的な視点を与えてくれるだろう(日下部・浦川記事)。
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