▼[特集]
子どもの世界とものづくり
子どもの発達とものづくり……高橋茂子
図画工作から見える子どもの創造力……佐藤ひろみ
ハガキ製作を通した手作業の訓練……岸優美
「こんなものが作りたい!」を子どもたちに……中村源哉
異校園連携の「ものづくり」教育……小柳和喜雄
座談会 ものづくり教育はいかにあるべきか
……石山弥・木村武敏・熊谷文宏・福田務
ものづくりは信頼から……熊谷穣重
【研究報告】漏刻を作る(2)……小林公
従来の技術・家庭科のものづくり=木工・金工・電気製作・被服・調理は、産業・職業教育や家政教育の基礎として位置づけられることが多かった。しかし、国内産業の空洞化、家庭の消費生活化が進むなかで、従来のものづくりの位置づけが弱まっている。そこで、ものづくりを、中学校段階だけでなく幼児教育・小学校段階も含めた人間発達の視点から捉えること、あるいは、産業技術の獲得を人間発達の視点から捉えることが必要ではないかと構想し、特集を組んだ。
保育園の描画・絵日誌づくり・染物活動などの絵画的・造形的な表現活動は、幼児の発達に重要だ(高橋記事)。小学校では、遊ぶこととその道具づくりを結びつけるとき、頭と手の発達に刺激を与えられる(佐藤・中村記事)。中学校の特別支援学級では、牛乳パックを材料にしたハガキの製作で効果的な手作業の訓練ができた(岸記事)。
また、座談会では、工業高校などの教師たちが、専門教育としてのものづくりと、小・中学校でのものづくりをどう結びつけるかを話し合う。
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