▼[特集]
環境問題から見える現代社会
生物育成の実践に環境と生命の視点を……向山玉雄
廃プラ混合焼却で生活はよくなるか……池田こみち
環境共生教育と奥山再生の課題……森山まり子
半世紀を経て佐久間ダムで何が起きたか……鈴木譲
PM2.5環境基準設立への取り組み……西村隆雄
「沖縄の米軍基地」と生活環境問題の教材化……青山貞一
八ッ場ダム環境破壊の教材化……鈴木郁子
【実践記録】命のぬくもり……関祐二
環境問題は、身近なテーマから、現代社会の構造や矛盾を考えるための格好の切り口だ。われわれの日常生活を支えるさまざまな技術が、どう社会に相渡るのか、その多様な視点を提供して、環境教育の教材化の方向を考える。
「生物育成」で稲を栽培する場合は、作物としての面白さを発見するだけでなく、稲の食糧としての価値、食文化に果たす役割も考えたい(向山記事)。また、廃棄物の処理、ダムの維持、大気汚染防止を支える技術が、本当に持続可能な社会を生み出すものかを考えることから、現代社会の問題点が見えてくる(池田・鈴木譲・西村・鈴木郁子記事)。さらに、クマの保護運動を、奥山の広葉樹を地元民と一緒に守る環境保護運動に発展させた中学生たちの事例が、未来への展望を示してくれる(森山記事)。
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