▼[特集]
家庭科でどんな力をつけるか
家庭科の大切さのアピールを内外に……野田知子
これからの家庭科と授業づくり……荒井紀子
保育の授業を地域にひらくことの可能性……金子京子
チョコレートの授業で何をどう学ぶか……伊深祥子
主体的な消費者を育てる小学校家庭科の授業……小関禮子
家庭科での学びを生活に生かす……石川勝江
使いたいものを作る……松本美穂
【エッセイ】ガーナ開発支援に命をささげた青年……齋藤英雄
技術科と同様に、新学習指導要領でも家庭科は短い授業時間に据え置かれ、さらに専任の教師も削減されつつある。このような状況のなかで、家庭科にいま求められている学力は何かを明らかにし、家庭科の授業でどのような学びができるのか、どのような学力がつくのかを、具体的実践で明らかにすることをめざした。
家庭科は、不確定な時代に、PISAなどで国際的に求められている学力=新学習指導要領で求められている学力、つまり「道具を用い」「交流し」「自律的に行動する」力を、包括的に培える教科だ(荒井記事)。たとえば、幼児のいる親と一緒に学ぶ保育の授業で、地域の大人と交流することを学び(金子記事)、さらにチョコレートの授業でアフリカの子どもの暮らしを想像して、地球規模で考える力を養える(伊深記事)。また、キット教材ではなく自分でデザインしたカバンや服をつくることで、暮らしを自分で創りだす力を身につけることができる(松本記事)。家庭科は、現代を生き抜くために必要な知識と技術を学ぶ教科なのだ(野田記事)。
|