●NCLの会――2024年・目録テーマ
きみたちは希望 ─いのち輝け! 学校図書館
1945年、敗戦国ドイツの子どもたちのために、絵本や児童書を集めて贈ってほしいと、世界中の国々に発信したイエラ・レップマンという女性がいました。彼女はユダヤ人であるが故に生まれ祖国のドイツを2人の子どもを連れて追われましたが、敗戦後のドイツの子どもたちには食料と同じくらい「本」が必要だ、世界中から集められた本はきっと「子どもたちがおたがいを理解しあい、つながりを信じるのに役立つ」と考えていたからです。
この混乱した世界を正すことを、
子どもたちからはじめましょう。
そうすれば、子どもたちがおとなたちに、
すすむべき道を示してくれるでしょう。
ーイエラ・レップマン 1945年
「自然と子どもたちを結ぶ図書」を届けよう、という出版社が集まって学校巡回グループ「NCLの会」が活動を開始したのが1992年でした。子どもたちが自然の中でのびやかに、いのちを輝かせて育ってほしい、という思いからでした。残念ながらいま、また世界で子どもたちがつらい立場に追い込まれています。もしかすると大きな戦争・紛争への道をたどろうとしてはいないだろうか。暴力や強い言葉で、弱い立場の人間を追いつめてはいないだろうか。自らに問いかけながら、未来を担うきみたちに読んでほしい本を集めました。かけがえのないいのち、たった一つのいのちを奪われたり、失ったりしないように、いろいろな栄養を本から吸収して自分の花を咲かせ、実を結んでくれるように。「きみのいのち輝け」NCLの会は願っています。
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