- 第45回 日本初等理科教育研究会全国大会千葉大会報告
- 千葉市立都賀小学校 研究の概要/授業と研究協議 生活科 1・2年/3・4年 理科/5・6年 理科/研究発表 4年 理科/5・6年 理科/指導講話 感性と理科の授業 白岩 等
- 千葉市立緑町小学校 研究の概要/授業と研究協議 生活科 1・2年/3・4年 理科/5・6年 理科/研究発表 3・4年 理科/5・6年 理科/指導講話 子どもの経験の深まりと感性 露木和男
- 学校法人 朋徳学園 都賀の台幼稚園 研究の概要/公開保育と研究協議/記念講演 科学する心を育てる幼児教育 中澤 潤
- パネルディスカッション
- 記念講演 感性をはぐくみ論理をつくる理科教育 日置光久
チューリップを見たときに,子どもたちはどんなことを考えたり,感じたりするのでしょうか。
子どもたちは,花から出ているいろいろな情報を捉えています。
一つは主観的な内容,もう一つは客観的な内容です。このどちらも大切に扱っていかなければならないのですが,千葉大会では,客観的な内容に焦点を当てて研究を進めました。客観的な内容を感性で捉えることが,問題解決の力を育むことのスタートに当たると考えたからです。
では,感性がみがかれた子どもの姿とは,どういうものでしょうか。私たちは,次のように捉えました。
形や色など際立った特徴だけを漠然と捉えているだけでは,その裏側に潜む自然のきまりに迫ることはできません。チューリップの花びらが6枚と気付いた子どもが,「つぼみのときは緑色だったのに,あの緑色はどこに行ったのかな」と視点をはっきりさせて“見る”こと,そして自分なりのイメージや観点を持って“見直し”ていくこと。そこから判断したり推論したりしていくことで,子どもの論理が創られていきます。教師の助言や指導により,確かな事実認識に基づく論理が生まれてくる過程こそ,感性がみがかれることだと考えました。
このように,対象を「見る」「見直す」ことが,問題解決の力を育むことにつながると考えています。
千葉大会での研究から,問題解決を見直してみたいと思います。(担当/田村 高広)
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