- インタビュー 田坂広志氏に聞く/子どもを理解するとは
- 学びの主体者としての子ども理解で,大切にしたいこと 広木正紀
- 学びの文脈が見える?見えない? 久保田善彦
- 子どもの思考に沿った学習展開のための子ども理解とは 山中謙司
- 主題研究を読んで 鷲見辰美
- 児童の考えを理解し,問題解決を促す授業
─自己評価を取り入れた学習カード・授業日記─ 木村幸泰
- 主題研究を読んで 田村高広
- からだのつくりの不思議さや複雑さを実感できる理科学習
─単元「からだのつくりとはたらき」を通して─ 保坂正太郎
- 主題研究を読んで 宮崎稔
理科の授業に限らず,子どもの考えを理解することは教師として大切なことです。
子どもの話していることがわかる教師になるには,どうしたらよいのでしょうか。本号では,子どもの考えを理解することに,焦点を当てて考えてみたいと思います。
1.教師がうまく子どもの考えを理解できないとき
・教師が実験の結果を知っていて,その結果に視点が束縛されているとき
・子どもが表現する言葉だけで考えを捉えようとするとき
・子どもが表現した図を読みとれないとき
・教師が想定する枠から子どもが出ているとき
「子どもはこう考えるものだ」と固定観念で子どもと向き合うことが,一番いけないと思います。
2.子どもの考えを理解するために必要なこと
・子どもの活動(実験・観察・記録)をよく見ること
・子どもの言うこと(発言・つぶやき・グループ内での会話)に,耳をかたむけること
・子どもの言うことにこたえる(応える・答える)こと
・子どもとともに,活動(実験・観察・話合い)すること
・子どものノートに目を通し,朱書きを入れること
子どもの考えを理解するために,イメージ図や概念地図等を活用するなど,いくつかの方法も試みられています。方法だけでなく,子どもたちはどんな思考をするのか,どうやって問題解決をするのか,教師の支援はどうするかなど,子どもの考えをきちんと理解して,授業を進めるにはどうしたらよいかを,本号でみなさんと一緒に考えたいと思います。(担当/田村高広)
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