- 5学年「振り子の運動」の教材活用 教材提供:株式会社ナリカ
- 特集キーワード 白岩 等
- インタビュー 佐藤忍氏・尾嶋好美氏に聞く
子どもの自主研究支援を通した未来の科学者の育成
―BSリーグ、SSリーグの取組みを通して―
- 再考:理科の問題解決に生きる「話合い」
- 理科における言語活動の充実を考える
- 事象を提示し、言語活動を通して問題意識を深めていく過程
- 「言語活動の充実」のための「要因」を探る
- 話合い活動で言語活動の充実を図る
―3学年「太陽の光を調べよう」の実践を通して―
- 子どもの科学的な問題解決を促すために
―3学年「風パワーを科学しよう(風の働き)」の実践を中心に―
- 科学的な見方・考え方の基礎を養う生活科の学び
―生き物とのかかわりを通して自然の不思議さや面白さを実感する―
今回の学習指導要領において,児童の科学的な見方・考え方がいっそう深まるように,言語活動の充実が叫ばれているのは,習知の事実である。しかし,「言うは易し行うは難し」である。
文部科学省から言語活動の充実に関する指導事例集がすでに出されている。その中には,「イメージと現象を結びつけて表現する事例」「グラフをもとにした討論を通して,考察し協同で解決する事例」「推論したことをモデル図や立体モデルで表現する事例」など,十数事例があげられている。これらも一つの参考になるが,重要なことは,理科においては言語活動の充実の前に,観察・実験の充実が保証されてるかどうか,ということである。言語活動が曲解され,ややもすると観察・実験を軽視した言葉だけの理科が横行することを危惧している。
そこで,本号では,理論編においては,改めて理科における言語活動は何か,どういうことに留意していく必要があるかを述べるとともに,実践編では,きちんとした観察・実験に裏打ちされた言語活動の具体,そして科学的な見方・考え方の深まっていく子どもの姿について述べていきたいと考えている。そして,そのことが,読者の今後の授業の一助になれば幸いである。
(担当/白岩 等)
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